「川崎フットボールアディクト」

疲弊の連戦を制した気迫/J1 第31節 vsFC東京【レポート】

J1 第31節
10月2日(土)(17:03KICKOFF/等々力/9,789人)
川崎 1 – 0 FC東京

■「知念!立てよ!!」

FC東京の攻勢を凌いだこの試合を象徴する場面があった。

87分のディエゴのボックス内のシュートをブロックしてセーブした直後のこと。ピンチを凌いだことに安堵する中、山根視来が怒気を帯びた声でジェスチャーを付け知念に叫んでいた。

「知念!立てよ!!」

中継映像でも音声が確認できるが、知念はその1分ほど前のプレーでジョアン・オマリと接触。顔あたりに肘が入ったように見えるプレーで倒れ込んでいた。知念にしてみると本当に痛くて倒れ込んでいたのだろうが笛は吹かれず。結果的にチームはピンチに陥っており、山根が叫ぶこととなった。

守備に走り、肘を入れられたように見える知念は気の毒としか言いようがないが、今はVARも入る。ファールをもらうことが期待できないのだから立てる状態なのならば、頭を切り替えて立つことがチームプレーなのは間違いない。

知念に対する同情や、確認ではなく、「立てよ!」と怒鳴る山根の行動が、この試合終盤のフロンターレの気迫を代弁していた。さらに言うと、あの場面でチームメイトとの関係性を顧みず「立て!」と怒鳴れる選手が居るということが、フロンターレの強さだとも言える。

■決勝点

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