田中碧、クラブ主催のライブ配信で挨拶【#オフログ】
田中碧が、クラブ主催のライブ配信でサポーターに挨拶を行った。
予定よりも25分ほど遅れてスタートした配信は、田中が出国前の最後準備をしていたためとのこと。ドイツ出国前の最後の荷物整理を行っていたようだ。
冒頭、東京五輪についての感想を口に。
「やる前は、賛否両論あるなかで、やっててもそれはありますが、自分たちが想像している以上に、サッカーだけじゃないですが、たくさんの人に応援してもらえたのはすごい感じますし、無観客だったので。久々の、シーンとした試合の中で、お客さん入ってほしいなと思いながらもテレビの前で本当にたくさんの人が応援してくれてるなと感じますし、たくさんメッセージを頂いたので。パワーと自分たちの力に変えてプレーもできたと思いますし。もちろん結果は悔しいですが、すこしでもいろんな人に勇気だったり希望だったりサッカーを見てくれたら嬉しいなとは思います」
今回の五輪代表については、複数の選手から楽しかったという発言が聞かれたが、田中もそう振り返る一人。それだけのまとまりを見せていたからこその4位だったということも言えるのだろう。
「なんとしてでも6試合やって、終わりたいという思いがあった。それが決勝であり、優勝できればよかったですけど。でもみんなで6試合できたのは良かったなと思います」
6試合全てに先発したタフな大会となったことについては「体は実際にすごいきつかったですし、中2日で6試合もしたことなかったのできつかったですが」としつつ「それ以上にやっぱり喜びというか、コロナ禍で、この状況の中でオリンピックを開催してくれるたくさんの人の力もありますし、すごい力も感じましたけど、それ以上に自分はサッカーできて幸せだなと感じました」と話していた。
すでにデュッセルドルフでの練習にも参加している田中は、当地での練習の雰囲気について聞かれ「いい人たちが多かったので、すごく入りやすかったですし。もちろん、言ってることは分からないので。密にコミュニケーションを取れるわけではないですが、でも、フロンターレっぽいというか、ファミリー感の強い、優しい選手がたくさんいました」と述べている。
現在はドイツ語は呪文のように聞こえているとのことだったが、今後溶け込むためにもコミュニケーションを大事にしたいとしていた。
フロンターレ最後の試合は鹿島戦。当時はまだ最後かどうかは分からなかったとのことだが「等々力は自分の中では最後かなという覚悟」があったという。だからこそ勝ちたかったと話す。
「アップのときからこれが最後だなと」と考えていたと話す田中。だからこそ「最後勝てて、よかった」と振り返っていた。
オファーについては「悩みましたし、ただ自分の中でもそういうものを目指してきてて、人生的にも考えることが増えてて。いつ行くのかとか、色々考えている中で。オリンピックもこのタイミングだったので。行くならこのタイミングだろうなと、感じてました。もちろん、もう少し末ことも。まだ開いてるので。できましたけど、ただまあ色んなことを考えて、ここにしようと決めました」
ちなみに移籍の相談は代表期間中だったこともあり「薫くんとレオさんに話したかなぁ」と思い出そうと必死の様子だった。あまり複数の人からの助言は入れていないようだった。
また、デビュー戦初ゴールについて聞かれ「あの瞬間もちゃんと覚えてますし、ただただ嬉しかったなと。試合に出れるのが嬉しかったので」と振り返りつつ「(板倉)滉くん、板倉選手に、デビュー戦は祭りだぞと言われて。爪痕残さないとダメだそと言われて。それは別に点を取れなくても、なんか出たんだなという爪痕を、見てる人だったり、もちろんチームメイトもそうだし、残せと言われて。意地でも点取ろうと思ったら、まさか点取れたので。びっくりしました」と話していた。
ビデオメッセージは、TVKの田中碧さん、元プロ野球選手の山本昌さん、そしてU12時代の髙﨑康嗣元監督が登場。
田中碧(あおい)さんは同じ漢字ということで、以前取材をしてもらった関係で。
山本昌さんは2016年に高校3年のときに、U18の選手向けに講演をした縁で。ちなみに山本昌さんは8月11日が誕生日。https://twitter.com/yamamoto34masa
高崎さんは、2007年の小3のときの初対面のときからの思い出を振り返りつつ、2014年の長崎国体について言及。
「一つひとつ努力を積み重ねて今まで来ているということ。今回のオリンピックで海外、特にスペイン戦、メキシコ戦、負けた2つのゲームで改めて自分と世界の差というものを感じたと思う。だからこそ、今までもそうだけど、最初からうまく行ったことなんて一つもなかったはずだし、自分の努力を、人一倍の努力で掴み取ったステージだろうなと思います。海外に行って、より一層、自分に磨きをかけて、日本を引っ張っていく存在であってほしいなと思います」とエールを送っていた。そして「来年のワールドカップでの活躍を期待して、僕は待ちますし、僕も負けないようにがんばります」と話していた。
恩師の登場になんとも言えない表情を見せる田中だった。
なお、ダミアンは移籍する前は、インスタに投稿するたびにjoga muintoとコメントしてくれていたが、移籍発表後、一回も送ってもらえず。それについて「ダミアンに嫌われたんじゃないかな」と思っていたと田中。だから、ライブ配信に対してコメントをしてくれたことについてホッとしたと話す。さらにリアルタイムで改めて、joga muintoとコメントされて、笑顔になる田中だった。
最後にサポーターにメッセージを残してライブ配信は終了した。
「サポーターのみなさんこんにちは。田中碧です。このたび、6月ですけど移籍することになりました。ここまで、アカデミー時代から、たくさんのことを経験させてもらいましたし。プロに入ってからも、たくさんの試合といろんなサポーターのみなさんとともに戦えたからこそ、今の自分があると思います。本当にいろんな方の力のおかげで、ここにこれたと思いますし、オリンピックとか、本当にいろんな舞台を、経験させてもらってすごい感謝しています。ここからはフロンターレの選手ではないですけど、いままでこのチームでやってきたものを忘れずに。自分の力というものをどこまでできるかというのを、世界で試していきたいなと思っています。必ず代表にA代表に入って、また日本でプレーできるように。みなさんの前で、サッカーをお見せできるように。精一杯頑張りたいなと思います。いままでありがとうございました」
デュッセルドルフでの活躍を祈念しています。
(構成/江藤高志)