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「川崎フットボールアディクト」

【コラム】中野嘉大が仕掛けた刹那の攻防

nakano

■あと引く、ラストパス
サッカーを見ていて、個人的に好きなシーンがある。サイドから仕掛けた選手が、対峙する守備選手を抜き去り、ルックアプしてゴールを見据える場面だ。マイナスクロスを上げるにせよ、シュートを打ちに行くにせよ。幾つもの選択肢が用意されており、ゴールへの期待感が一気に膨らむ瞬間となる。

そんな場面をG大阪戦で中野嘉大が作ってくれた。試合開始直後の2分。トラップで一人目を外し、米倉恒貴と入れ替わった瞬間にフロンターレサポーターは沸き立ち、G大阪のサポーターは恐怖したはず。その中野から出されたパスは、クリアされる事無く逆サイドにまで到達。このボールに対し、どこからともなく姿を表したのは大久保嘉人だった。「なるほど、あのパスはこの結末に帰結するのか」と、大久保のゴールシーンを喜びの中で見届けた。

中野のパスから、大久保が蹴りこむまでのあのワクワク感が心のなかに引っかかっていた。何かに似ているあの瞬間を探していたが、ようやくその答えが見つかった。ピタゴラスイッチで知られるピタゴラ的装置だ。国際的にはルーブ・ゴールドバーグ・マシンと言われるこの装置は、ビー玉などの球体を動かし始めることで、それが次々と仕掛けを展開し、展開された仕掛けがボールの進行を助ける。転がるビー玉を凝視しつつ「次はどうなるのだろうか」といった期待感を感じさせてくれるものだ。もちろん、そのスピード感はまるで違うが、いわゆるピタゴラスイッチのようなワクワク感があのパスには凝縮されていた。ここしか無いというスペースに絶妙なスピードでパスを通す。ゴールで終わったそのパスの行方とともに、とにかく印象深いシーンだった。

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