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金沢の全選手、全クラブスタッフが被災地を訪問。毛利、波本は昨年12月以来の珠洲市へ

13日、金沢の全選手、コーチングスタッフ、アカデミースタッフ、フロントスタッフが能登半島地震の被災地を訪問した。今回は約60人が4グループに分かれ、奥能登の珠洲市、輪島市、能登町、穴水町の2市2町の学校、社会福祉協議会、高齢者施設を訪れ、関係者から話を聞いた。

 

今回の訪問についてクラブは「ただ交流するだけではなく、現地の方から直接被災当日の様子や現在の生活状況、課題などをお聴きすることによって、今後選手やクラブ全体で、どのような震災復興活動を進めていくべきかを考えるきっかけ」とするためとしており、今後、サッカークラブとして被災地と被災者にどう向き合っていくかの端緒となる。

 

午前中に輪島市の朝市通りを訪問し、午後に珠洲市の正院小学校を訪れたのは伊藤彰監督、畑尾大翔キャプテン、地元出身の豊田陽平ら17名。毛利駿也と波本頼、田代祐平アンバサダーにとっては昨年12月以来の再訪となった。

 

子どもたちの歓迎を受けた選手たちは、まずは車座で地震当時の様子や避難生活、現在の状況などを聞いた。子どもたちからは学校が避難所になっていたこと、そこでの生活、現在も通学路には危険な箇所があり保護者の送り迎えが必要なことなど、深刻な状況が語られた。それでも、現在の楽しみや将来の夢などについて話す子どもたちからは前向きな言葉も聞かれ、選手やスタッフが笑顔になる場面もあった。

 

その後は子どもたちや先生と一緒に体を動かした選手たち。今回はサッカーではなく、ボールを使ったリレーとドッジボールを行った。ドッジボールは昨年12月に訪問した際、予定にはなかったものの、子どもたちからの強いリクエストで毛利や波本が給食後に行った思い出のレクリエーション。今回は伊藤監督や渋谷コーチ、桝井トレーナーなども参加し、子どもたちとの交流を深めた。

 

最後はキャプテンの畑尾が「今年の11、12月には勝ったよ、昇格したよ、優勝したよという、いい報告ができるようにがんばります。みんなが応援してくれているように、僕たちもみんなのことを応援しています」と目標を達成しての再訪を約束。クラブからサイン入りフラッグ、タオルマフラー、サッカーボールが贈呈され、即席サイン会も行われて、2時間弱の訪問は終了となった。

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