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昨日も今日も明後日もスクールに参加予定の杉浦恭平「一緒にプレーするだけでもツエーゲン金沢という存在を知ってもらえる」【無料記事】

今年のオフは例年より長いこともあり、選手が地域に出て活動している姿が目立っている。そのなかでも人一倍精力的に動いているのが杉浦恭平だ。地域の防災研修会やパラスポーツ体験会、さらにはかなりの頻度でスクールにも顔を出すなど、その姿は地元出身選手だったかと錯覚するほど。昨日も内灘スクールに参加したということで、話を聞きにいってきた。

ーーこのオフはかなりスクールの活動に参加しているが、何回ぐらいきている?
「……何回かなあ?」

 

ーーおぼえてないぐらいの頻度できてますよね。
「でも僕の自主練も兼ねていて、ここで体を動かしている感じなので」

 

ーー年内にあと何回か参加する?
「明日、明後日も体を動かしにきます」

 

ーー年明けからはチームで動く?
「そのつもりではいるけど、もしかしたら来るかもしれない」

 

ーーあらためてたくさんスクール生と触れ合って感じたことは?
「スクールの子やアカデミーの子、大人の(サッカー)クラスの方もそうだけど、やっぱりサッカーを楽しんでいるんだなと感じたので、僕もサッカーをまだまだ楽しみたいなと思う。(プロは)真剣勝負の場ではあるけど、あらためて楽しみたいな、やっぱりサッカーは楽しいなと思った」

 

ーーいろんな年代の子や大人とプレーしているが、年代によって杉浦選手自身が意識することも変えている?
「いや、もう本当に僕の自主練なのでパスを丁寧に出すとかズラさないとか。子どもだったら、それに合わせてパスを出すということも練習になる。『いまのは強かったかな』ということを感じたり、相手に合わせてパスを出すという練習にもなっている」

 

ーー自身が小学生の頃は、どういうことを意識して練習していた?
「昔は本当にガツガツとゴールに向かうことだけしか考えていなかった。いまの子たちは周りをしっかり使って、フォーメーションもしっかりしていて、すごいなと思う。サッカーは進化しているなって」

 

ーーでもガツガツゴールに向かうことも大切なのでは?
「そうですね、昔は(笑)。いまはわかんないですけどね」

 

ーー一緒にプレーしてみて、いい選手だなと感じる子もいる?
「たくさんいる。こういうところから将来、ツエーゲンの選手に育ってくれるのが楽しみですね」

 

ーーいい選手だなと感じるのは技術が高いから? それとも別の要因?
「技術もそうだけど、年齢を感じさせない、大人びたプレーができる子は、そう感じる。この前の安原での交流会でも、すごくうまいなと思う子はいた。こうやってツエーゲンの活動に参加してくれて、そういう子が発見できるのはすごくいいこと」

 

ーーうまい子はたくさんいると思うが、プロになるために必要なこと、プロで長く活躍するために必要なことは?
「僕は本当に毎日ボールをさわっていた。どれだけ楽しんで、向上心をもって練習するかだと思う。やっぱり、なんとなく練習してもうまくならない。コーチの話を真剣に聞くことだったりもそうだし、そういったことが近道なのかなと思う」

 

ーーそれを今日も最後に子どもたちに伝えていましたね。
「『本当に一生懸命やる子は限界がないよ、可能性しかないよ』ということは伝えた。ここ(小学6年生)でサッカーをやめてしまう子もいるかもしれないけど、サッカーをやっているからには、よりサッカーを楽しんでほしいし、プロを目指すならそういった細かいことをやったらいいよと伝えたい」

 

ーー杉浦選手が子どもの頃はプロ選手に教わったり、元サッカー選手のサッカー教室に参加したりという経験は?
「いや、僕はそういうのとは無縁だった。プロになるということを意識するより、楽しんでいたので。小さい頃にJリーグができたけど、そういうのがあるんだというくらいの感覚で、(プロを)意識し始めたのは高校に進んでからだった」

 

ーー静学にいくからには、ある程度プロも考えていたのでは?
「いや、行くとなった頃はまだ考えていなかった。行って揉まれるうちに、上の年代の選手がプロになっていったので、自分も意識するようになった」

 

ーー地域にプロチームがあること、アカデミーやスクールでサッカーを行うメリットは「プロ選手を間近に感じられること」だと、以前に話していましたよね。
「こうやって(プロ選手と)一緒にプレーできる機会は僕の頃にはあまりなかった。僕もせっかく近くにいるので、一緒にプレーするだけでもツエーゲン金沢という存在を知ってもらえるし、こういう選手がいるということもわかってもらえる。できるだけ長く、こういう活動を続けていきたい」

 

 

杉浦の最後の言葉に関しては、アカデミー・スポーツ事業本部の白澤久則本部長も「来てくれることで知ってもらえるし、応援してくれるようになる。『ツエーゲンを応援しよう』『あの選手に点をとってほしい』とホームゲームに来てもらえる。お互いにとって相乗効果が生まれる」と、同じことを口にしていた。

 

先日の中山大輔部長のそうだったし、年末・年始は西川圭史GMや灰田さちホームタウン推進室長のインタビューも掲載予定だが、みんなが「地域に出る」という思いを話してくれた。クラブが一丸となって変わろうとしている。それを感じさせてくれるインタビューなので、そちらのほうも、お楽しみに!

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