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「石川県に生まれてよかったと言ってくれる人を増やす仕事」。灰田さち室長にホームタウン担当のお仕事について聞きました

先日、ツエーゲン金沢の灰田さちホームタウン推進室長を取材する機会があった。そのときに「ホームタウン担当」という仕事について熱く語ってもらったのだが、実は本題はまったく別のテーマ。しかし本題よりも「ホームタウンの仕事」について話す時間のほうが多いくらいだったので、その熱量を伝えたく記事にしてみました。

 

新型コロナの影響を大きく受けて

 

去年の年末、ツエーゲン金沢の中山大輔事業企画部長を取材させてもらっていた。『挑戦を、この街の伝統に』という新しいクラブ理念を掲げて過ごした1年を振り返ってもらうためだ。そのときにふと「来年はどうなりますか?」と聞くと、「もっと地域に出ていきたい」というニュアンスの答えが返ってきた。そしてぼそりと「灰田がキーマンになるかな」とつぶやいた。

 

迎えた2020年。灰田さちホームタウン推進室長は1月の「出陣式」でほくりくアイドル部と共にオープニングアクトを飾った。とんでもなくクセのある鍵の握り方だった。しかし、2月になると新型コロナウイルスの影響でリーグ戦がストップ。徐々にイベントを開くことはおろかプロジェクトの立ち上げ・推進、さらには通常の社会生活を送ることもままならなくなった。

 

「今年やりたかった活動がたくさんあったんですよ」。灰田は言う。「Jリーグの『シャレン!』ってわかりますか? クラブと地元企業・団体が手をとりあって地域の共通の課題を解決するっていう活動です。川崎フロンターレさんなんかは去年、発達障害をもった子どもたちが観戦できるようなツアーに取り組んでいましたし、農業をやっているクラブもあれば健康をテーマに事業を行っているクラブもあります。うちはまだそういう活動があまりできていなくて、今年こそと意気込んでいたところだったんです」。

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