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本田拓也、駆け抜けた紆余曲折の15年間 The Long And Winding Road Vol.3 Gifu【Off Season Interview】

 

©Kaz Photography/FC GIFU


 木山隆之監督のもとでひとつのスタイルを追い求め、3年をかけて一応の完成を見た2019シーズンにJ1参入プレーオフへと進出。モンテディオ山形に在籍した4シーズンのうち、この年が個人としてはもっとも好調だったという。そして在籍4年目となる2020年12月に契約満了が発表された。35歳だった。
 
 ただオフシーズンもほとんど休まずトレーニングに明け暮れ、身体をいじめてきた成果か、観る者に衰えを感じさせる状態ではなかった。引退などはハナから頭にはない。夫人の「やれるところまでやりなよ」という言葉に背中を押されたこともあり、本田拓也はJリーグ合同トライアウトへの参加を決意する。それがFC岐阜との縁を結んだ。15年間の現役生活を振り返るインタビューの最終回となる第3回。
 
◆引退を決意する前にもスタッフとして残ってほしいと言われていた
 
「山形のときも身体が動いていたから『まだ出来るな』という感触がありました。そのときに嫁とかも言ってくれていたんですよ。『トライアウト受けないで(来季の)チームがなかったら後悔するでしょ』と。まだ自分もやりたかったですし、トライアウトに出ることに対してのプライドから来る抵抗感もない。そういうアピールをする場があるんだったらよくないか? という考えだったので、出ようと思いましたね」
 
 この人生で経験した唯一のトライアウトを、本田は『楽しかった』と振り返る。来年の就職がかかっている場であって、もちろん誰もが真剣に臨んでいるのだが、同時にサッカー好きが集まる同窓会のような雰囲気が漂っていたからなのかもしれない。
 

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