苦しい現状が如実にあらわれた敗戦。下位同士の直接対決に向け改善は急務【J2第29節レポート】
8月25日、FC岐阜は岐阜メモリアルセンター長良川競技場でJ2第29節に臨み、柏レイソルを相手に0-4の大敗を喫した。
開始早々の前半7分にスライディングカットしようとしたボールが相手に渡ったところクリスティアーノのスーパーなミドルシュートで先制を許し、28分には柏に左コーナーキックをショートコーナーで処理されるとこのボール回しについていけずフリーになったヒシャルジソンに地を這うようなミドルシュートを撃たれ、これを鎌田次郎にコースを変えられて追加点を与えてしまった。さらにその6分後の34分には相手陣内で攻撃中、足もとのパスを狙われてカウンターになる。これはなんとかしのいだものの、直後にタテパスが引っかかって再び逆襲され、余裕のある状態でのクロスとヘディングを許して3失点。
形勢逆転が困難となり、これ以上の失点を避けるべく臨んだ後半にも、自陣でのヨコパスをカットされてそのままシュートを撃たれ、ダメ押しの4点目を奪われてしまった。
守備組織を崩されるのではなく、不用意な、あるいはやや強引なプレーがミスとなって相手に得点機を与えたこの試合に猛省するべきところは多い。FC琉球戦、栃木SC戦とつづく下位同士の直接対決に向け、改善は急務と言える。
◆強まってきている危機感――しかし厳しい現状
「しっかり話をしよう」
J2第29節を翌日に控えた24日、竹田忠嗣が選手たちを集めて独自にミーティングをおこなった。
「あと15試合しかない、もっと一人ひとり危機感を持っていこう──と話をした翌日にこの試合だったんですけど」
25日の試合後、北谷史孝が申し訳なさそうに言う。相手にプレゼントをするようなパスを出し、4失点目につながるミスをした責任を感じていたからだ。つづけてこう言った。
「それ(危機感)はほんとうに大事なことだと思うので、しっかりやっていきたいと思います」
タイムアップの笛が鳴ったあと、場内を一周してメインスタンドにたどり着いた馬場賢治は深々と頭を垂れると、
(残り 2574文字/全文: 3652文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ