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クラブスタッフの声「2,000人のシーズンシート加入を達成したい」朝熊眞一/運営チーム チケット担当【Staff Interview/無料公開】

 

 
 財政の肝となるのは入場料収入。そこに直結するスタジアム内の仕事を引き受けているのが、朝熊眞一運営チーム チケット担当だ。観客動員数の目標値をどこに設定しているのかといったチケットに関することから運営として気にするチームバスの到着についてまでを訊ねた、ビジネススタッフインタビュー第1弾。
 
◆シーズンシート加入者が来場者の基礎となる
 
――試合前のピッチ点検からチームの到着に至るまであらゆることに携わり、どの試合でも常にスタジアムにいるというイメージがありますが、朝熊さんのお仕事ぶりは?
朝熊眞一 他クラブさんでは運営担当(正)の方がすべての試合に臨んでいると思うのですが、弊クラブでは(正)と(副)の私が交互にアウェイ戦の運営を担当し、ホーム公式戦は(正)のフォローをしています。ホームゲームの運営となると、イベントの開催やグッズの販売も含めて把握し、お客さんに何を訊ねられても対応できるようにしておく必要がありますね。私は、以前はホームタウン活動を担当していまして、2018シーズンで初めて運営の任に就きました。
――宮田博之社長就任以来、人事異動が活発になったと聞きます。
朝熊眞一 そうですね、ジョブローテーションによって複数の仕事を経験し、多様なスキルを身に着けてできることの幅を拡げる、という効果があると思います。
――一方で朝熊さんはチケットの担当でもありますね。今回はそちらを重点的に掘り下げたいのですが、まずシーズンシートの加入者はどう推移してきていますか?
朝熊眞一 2016年は866人でしたが、大木武監督の就任による期待感が膨らんだ2017年は1,119人、価格の見直しをおこなった2018年は1,545人と増えてきています。2018年に関しては、ありがたいことですが、シーズンシートを購入するお客さんはホームゲームが開催される度にスタジアムへと来ていただけるファン、サポーターですから、こういったコア層を増やすことで動員の基礎としていこうという考えがあり、加入しやすい価格に見直すことに至ったものです。
――単価を上げて売上を増やすのではなく、加入者を増やすことで売上を増やすという発想ですね。
朝熊眞一 はい。まずは来場者を増やし、副次的にグッズやユニフォーム、グルメによる収入が発生する、と。
――ちょっと話が逸れますけれども、Jリーグの開示情報では2016年度から物販による収入の項目が増えています。リーグとしてもグッズを重視し始めたということなのでしょうが、FC岐阜ではグッズに対してどう考えているのでしょうか。
朝熊眞一 ここ数年の変化で言うと、外部に製作委託をしていたグッズを2016年から内製化し、以前よりも注力することになりました。コンビニや駅の喫茶店などに置いていただいたりと、販路の開拓にも力を入れています。結果として物販は好調に推移してきています。
――話を戻しますと、平均観客動員を約6,800人と考えると、その約1/5がシーズンシートの加入者ということになります。この割合はもっと増やしたい?
朝熊眞一 そうですね、もっと増やしたいですね。他クラブさんはこの種の年間を通したチケット購入者が多く、岐阜と似たような地方クラブでも、シーズンシート加入者が6,000人に達しているクラブもあります。単純比較はできないかもしれませんが、それだけ伸ばせる可能性があるという具体例を見るにつけ、私たちも努力していかないといけないと思います。個人的には、次の段階として2,000人のシーズンシート加入を達成したいと考えています。一年で一足とびにそこまで到達するのは難しいかもしれませんが、2019年はたとえば1,700人くらいにまで伸ばし、来場者を増やしたいという想いは強いです。本当に恐れ多いのですが、シーズンシートオーナーさんは雨が降っても成績が悪くてもスタジアムで応援していただいています。そこに、イベントなどで興味を持った新規層が加わるといいなと思っています。ちょうどこの記事が掲載される頃になると思いますが、12月27日(木)までにお申込みいただくと大変お得な「継続早割プライス」でご入会できます。対象となる2018シーズンシート会員でまだ更新されていない方は、ぜひお申し込みください。もちろん新規会員も申し込み受け付けています。
 
<ご案内>
https://www.fc-gifu.com/news_information/37884.html
 
――急に営業モードになりましたね(笑)。申し込み期限まで間がないみたいなので、この辺にリンクを貼っておきますね。……で、スタジアムに話を戻したいのですけれども、岐阜メモリアルセンター長良川競技場の収容上限は何人までになるのでしょうか。消防法の制限もあると思いますが……。
朝熊眞一 そこは名岐ダービーのときに議論になりました。芝生席まで目一杯入っていただくと20,000人の収容も可能ですが、安全面を考慮して余裕を持たせ、17,000人前後に設定しました。今後はこれを基準に考えていくことになると思います。
――約17,000人にもなると、なかなか難しい状況も出てくるのでは。
朝熊眞一 おかげさまで大きな事故はなかったのですが、ご意見を何件か寄せられており、きめ細かい対応をするための準備が不足していたと反省したところもあります。こういう“ビッグマッチ”に慣れていく必要を感じました。
 
◆「大人ナイト」を契機として企画チケットを検討
 
――名岐ダービーは例外として、日頃の試合で当面めざすべき動員数はどのくらいになりますか。シーズンシート加入者の4倍が一試合平均の観客動員数という割合が保存されるとすると、シーズンシート加入者が2,000人であれば、一試合あたりの入場者数は8,000人という計算になりますね。
朝熊眞一 2018年の目標は年間15万人だったのですが、そこには届かなかったので、まずはその目標を達成、段階的に5,000人ずつ増やし、2021年には年間16万人という目標を立てています。
――甲府や山形など他の地方クラブにも、J1昇格によって一試合1万人を達成する前の助走期間があったわけですし、こういう積み重ねが大事ですね。ところで「大人ナイト」という企画がありましたけれども、ああいう企画を価格と連動させて席種というかチケットを設けよう、みたいな声は上がっているのでしょうか。
朝熊眞一 来シーズンはゴール裏の、「大人ナイト」をやった場所を企画席として使えないかという話をしています。具体的にはファミリーシート、あるいは大人ナイトのような遊び心のある席を設定できないかと検討に入っていまして、それを企画チケットとして販売できたら、と。
――やはり考えていたんですね。そういう、楽しめる席をつくろうというところにクラブとしての色が出ますね。
朝熊眞一 究極的には、勝ち負けに関係なくお客さんに楽しんでいただきたいということですね。試合の内容自体はいろいろと課題があったけれど楽しかった、と思ってもらえるようなイベントを企画し、体験を提供していきたいと考えています。
――スポーツであるかぎりは、どれだけ強化をしても敗戦はなくならない。ピッチ内の勝敗に左右されないピッチ外で最大限の努力をすることは、プロスポーツ興行の大前提と言えるかもしれませんね。野球で言えば横浜DeNAベイスターズなどがいい例だと思います。そういう意味では、入場用以外に保存用も買ってしまうコラボチケットなどはいいサービスなのでは。
朝熊眞一 そうですね、特にアニ×サカ!!関係とかデル・ピエロさんとか、記念のものとして残しておける印刷物としての需要があるのではないかと思いまして、コラボチケットを実施しました。やはり権利が絡んできますので、既に事業として成り立っていたり、ご理解いただいているビジネスパートナーのみなさんと話を進めることがほとんどです。たとえば、『りゅうおうのおしごと!』に関してはグッズ担当の富田、デル・ピエロさんに関しては広報担当の渡邊が窓口を務めました。ご縁のあるところからビジネスにしていくというのもポイントですね。デザインチケットがイベント企画の効果を増幅するようにと考えています。
――さて、運営面についてもお訊ねしたいのですが、やはりチームがちゃんと定時に来てくれるかどうかは心配なところなのではないでしょうか?
朝熊眞一 本来は心配なんですけれども、大木さんがテキパキとしていて、何事についても早め、早めの行動を心がけている方で、予定の時刻よりも早かったり、ロッカーアウトも早かったりするんですね。結果的にチームに任せるかたちになっていますが、不安はありません。
――大木さんは練習場でも率先して動きますし、自己管理の意識が高いと思います。
朝熊眞一 そうですね。いつもホテルを出るスケジュールの時間に連絡を取ろうとすると、その10分か20分前にチームのマネージャーから「もう出ます」と、先に連絡が来るんですよ。そのくらい、前倒しで動く気風がありますね。
――それから、ゴール裏のサポーターと調整するのも運営のお仕事なんですよね?
朝熊眞一 ビジターチームとして他クラブの試合に赴く場合には、それぞれのクラブで応援マナーの遵守事項がありますので、それぞれの運営担当者と打ち合わせた内容のなかで重要なポイントをコールリーダーに伝えます。タイムスケジュールを考慮し、この日は何時何分からこういう行事があるのでその間は応援を休んでほしいというようなことも話し合いますね。そういう意味ではチームにしてもサポーターにしても、日頃からの関係が重要だとも思います。
――いろいろなお話をありがとうございました。では最後に、今後FC岐阜にはこうなっていってほしいという、個人としての気持ちをお願いします。
朝熊眞一 やはり、岐阜県民すべてがFC岐阜を知り、自分たちの街のクラブだと誇りを持って言えるようになってほしいです。ぼくは横浜の大学を出たんですけど、仙台出身や札幌出身の友人が出来、当然のように「ベガルタが」「コンサが」という言葉が話題に出てくるんですね。地元にそういうクラブチームがあるということが、すごくうらやましかった。そうしてちょうど大学を卒業する頃、FC岐阜がJリーグに加盟して、ついに自分にもそういうことを話せるJクラブができたか――という感慨が生まれて、FC岐阜で岐阜県を盛り上げたいという想いがあって、ここに至っています。「弱いチームでしょ」と見られているイメージを払拭していきたいですし、誇りと呼べるチームになってほしいと思います。
 
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