【赤鯱短信】加藤玄が直面するもどかしい現実。ゆえに若者は野心を燃やして。
加藤玄とは激情の人である。明晰な思考力を持つ理論派であることには異論をはさむ余地はないが、それ以上に彼を突き動かすのは感情であり気持ちであり、その両輪が進化や成長に大きく寄与してきたであろうことは容易に想像がつく。開幕戦の感想が「自分に対する憤り」だったのはその点において非常に特徴的で、そのような人物がここ5試合で2戦72分間の出場機会ということに何も感じていないはずがなかった。C大阪戦でもピッチに立つ機会はついになく、翌日の中央大との練習試合は終盤に同点に追いつくゴールを挙げたものの、喜びがあるはずもなかった。「自分の思いを表現したかったですけど、結果は出なかったし、これが実力だなとまた反省して頑張りたい」と淡々と話す表情は、謙虚なセリフとは裏腹に、自らへの不満で埋め尽くされていた。
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