【U-18卒業生インタビュー2024】西森脩斗「ユースでは本当に強力なライバルにも、サポーターの皆さんとも出会って。その出会いに感謝したい」
12月15日に2024年のユース卒団式が行われ、今季の名古屋U-18の活動はひとつ区切りがつけられた。トップチームに昇格する杉浦駿吾を筆頭として、年代最高峰のレベルでプレーしてきた3年生たちはそれぞれの思いを胸に大学へと進学し、それぞれの目標へ向かっての新たな歩みを踏み出す。ここからの5日間は欠場が続いていた富川勇斗を除く10名の3年生に、これまでとこれからについて聞いたミニインタビューをお送りする。さながら卒業の寄せ書き的に、ぜひ彼らの想いを感じてほしい。
西森脩斗選手
「ユースでは本当に強力なライバルにも、サポーターの皆さんとも出会って。その出会いに感謝したい」
Q:この3年間、ユースでの生活が終わった心境はどんなものがありましたか。
「ユースが終わったというか、自分からしたら小学校4年生からの9年間が終わって、いま一番感じてるのはこの競争力の高い環境に9年間、自分の身を置けたことがほんとに幸せだったなってことで。苦しい思いだったり、悔しい経験をこの9年間でたくさんしましたけど、この環境が自分を強くしてくれたし、前に進みたい時に自分を前に進もうという気持ちに全員がさせてくれた。ほんとこの環境に9年間いられて、よかったなって感じてますね」
Q:成長するために3年間、いろいろなことに取り組んできたと思います。自分はどんなことを考えてきましたか。
「ジュニアユースからユースに上がって、自分に求められることは変わったので、まずはスタッフに求められていること、やるべきことを意識してやってきました。そうやってスタッフに求められることをやれるのも自分の強みだと思ってきたので、そこを一番に意識しました。そして、その中でも自分の強みをピッチの中で表現することを3年間やってきました」
Q:描いていた理想の自分には、どれぐらい近づけたかなって思いますか。
「FWとしての理想は結果を出すのが一番でしたけど、なかなか結果は今年はあんまりついてこなくて。その中でもやり続けたっていう経験があるからこそ、次のステージにまたつながってくると思います。そこはぶれずに今後もやっていきたいと思いますし、この経験をまた次につなげていきたいなって思います」
Q:プリンスリーグもプレミアリーグも両方経験してきた中で、この世代の最高峰の舞台であるプレミアでの戦いはいかがでしたか。
「自分がその“プレミアリーグ”というものを知ったのは、小学生の時のユースの選手たちのプレミアの試合を見たことでした。サポーターの皆さんの応援にもすごい迫力を感じて、その舞台で自分もいつかプレーしたいなって思ったところから、プレミアの舞台に行きたい感覚が生まれて。そこからはユースに上がるためにたくさん努力して、そして自分で掴んだこの舞台だったんで、楽しかったってのがまずは一番です。その楽しさの中で、やっぱりプレミアだからこそ感じられた課題もあって、全員が勝てる舞台ではないということもあって。その経験をしっかり自分でもう1回叩き起こして、また次につなげられたらなって思います」
Q:次につなげる部分では次は大学でサッカーを続けて、プロを目指す戦いがまた始まります。ひとつ区切りがついて、次の戦いに臨む気持ちはどんなものがありますか。
「この段階でプロになれなかったっていう悔しさは自分だけじゃなく、来年、同じ大学に来る選手全員が持って臨んでくると思うんです。そのモチベーションのところで負けちゃいけないと思うし、4年間となったらどうしてもモチベーションが下がる時も絶対にあると思うんで、そういう時こそ、ここにいた仲間の顔を思い出して頑張るっていうのがプロに行くための道だと思います。そしてみんなから刺激をもらう以上は、自分も仲間に刺激を与えなきゃいけないと思うんで、みんなの刺激になれるように大学でも1年生から活躍していきたいなって思います」
Q:この3年間、プレミアリーグのこと、何か心に浮かぶものはありますか。
「グランパスでの活動で一番感じているのは、ほんと出会いに恵まれたなってことです。数えきれないほど多くのスタッフの皆さんとも関わらせてもらって、サッカーだけでなく人としても成長させてもらいました。チームメイトとの出会いで言えば、ユースでは本当に強力なライバルにもたくさん出会って、そのライバルの存在が自分を強くしてくれたくれたし、サポーターの皆さんとも出会って、ほんと誰かのために頑張りたいなって思う気持ちも学ぶことができました。その出会いに感謝したいなって思います」
Q:このグランパスユースにいたからこそ学べたもの、得られたものはありますか。
「グランパスユースにたからというか、グランパスの組織にいて一番に感じたのは、多くのカテゴリーがこの近い環境でプレーしていて、自分は小学生の時にユースの選手に憧れて、上を目指したいなって思いましたし、自分がユースになってからは、小学生の子たちが笑顔で挨拶してくれて、自分も小学生のお手本となる存在になりたいなって。こうして多くのカテゴリーが近くでサッカーしてるっていうこの環境が強い選手を生み出していくと思うし、この環境にいたからこそ自分も上を目指したいって思えた。このグランパスっていう組織の環境ががすごく良いなって、グランパスでやって感じました」
Q:同級生たち、3年生の仲間はどんな存在ですか。
「良きライバルであり、ま、大切な仲間…ですかね(笑)」
Q:照れましたね(笑)。でも、そういう人はなかなか得られるものではないです。自分の人生にとって大きなことでは。
「ジュニアもそうですし、ジュニアユースだったり、ユースでの選手もそうですし、関わってくださったスタッフの皆さんも、ほんとにその一つひとつの出会いが自分のサッカー人生において大きな財産になってるなってすごく感じています。このつながりは、ここでユースが終わるからと言って終わらせちゃいけないと思うんで、サッカーを通じてつながっていくためにも、自分は今後もサッカーで活躍していかなきゃいけないと思っています。その思いをを強く持っていきたいなと思います」
Q:もちろん脩斗選手にとっては、悠斗選手と同じチームでずっとやってきて、同じ舞台でプレーできた。これはやっぱり特別なことだと思います。彼とのサッカー、グランパスでのサッカーはどうでしたか。
「この9年間、悠斗とのサッカーを振り返ってみたら、悠斗が先を進んでる時が自分にとっては多かったなって感じていて。だけど、悠斗がそうやって常に前にいたからこそ、自分は頑張らなきゃなって思えたし、悠斗に勝ちたい、絶対勝ってやるって気持ちを持ってピッチに入ることができていた。そこは感謝しないといけないと思いますし、それは次、大学に入ってからも一緒です。まずはそこで常に負けたくないっていう気持ちを持ちながらやっていくのと、兄弟で一緒にやっていることで、兄弟ならではのプレーもまたやっていけると思うし、近くにいるからこそわかることだったり、感じることも、この9年間の中ではたくさんあったので。それは今後も、僕ら双子ならではの関係っていうのを築いていけたらなって思います」
Q:最後にここからまた次のステージに進むにあたって、自分がどんな選手になっていきたいか。どんな選手になっていかなきゃいけないかを教えてください。
「自分としては、このグランパスでサッカーの面もそうですし、人間としても成長させてもらいました。サッカーだけやっている選手にはなりたくないし、大学に行ったり、プロに行ったらサッカーだけ上手い選手はいくらでもいると思うんで、人間性の部分だったり、サッカーにプラスアルファして、何かを社会だったりの環境にもたらせるような選手になりたいなって思います」
Q:すごい、SDGsアカデミーみたいな締めの言葉になりましたね(笑)。
「やばいっすね(笑)。影響ありましたね(笑)」