赤鯱新報

【クラブニュース】SDGsアカデミー2024の第2回セッションが開催。U-18の選手たちがブラジル人キッズたちと遊びまくった!!

豊田スタジアムで行われたSDGsアカデミーの第2回セッションは、実際にブラジル人キッズとの交流をしようというのがメインテーマ。子どもたちの到着を待つ間、選手たちは自分の呼んでほしい名前を書いた名札を作っていた。

昨日9月16日、SDGsアカデミー2024「在留ブラジル人キッズプロジェクト」の第2回セッションが豊田スタジアムで行われ、名古屋U-18、U-17の選手たちが実際にブラジル人キッズたちと触れ合い、テンション高めの交流を深めた。前回でスポーツの力を使っていかにして外国人の方たちとの相互理解を深めるかについて考えた選手たちだが、今回は直接のコミュニケーションを通して互いを知ろうというわけだ。クラブのホームスタジアムという特別な空間を使ってのセッションはその名も「豊田スタジアム・ミッションラリー」。第1回でもセッションに参加していた各団体の大人と選手でブラジル人の子どもたち約30名を迎え、ミックスされたグループでいろいろなゲームを行なって共同作業の中から交流を図る。

単語表を使ってコミュニケーションを図るが、まだまだ表情が硬い。

自己紹介をする段階では選手たちも子どもたちもまだまだ緊張気味で、表情の硬さが目立ったが、ミッションが始まってしまえば“仲間”になるのはあっという間だった。普段の取材でも話が得意な選手、苦手そうにしている選手とその性格は様々だが、屈託のない子どもたちと話せばそこはお兄さんたち。手元に配られた簡単なポルトガル語の単語表を手に自分の意思を伝えつつ、明るく楽しくゲームを通して心の距離を近づけていった。

対決型チャレンジのひとつ、トンネルボールチャレンジ。ご覧のように、並んで足の間にボールを通し、リレーのような形で全員が投げながらゴールを目指す。

ミッションラリーはクイズや対決型のものなど様々で、クイズにおいては日本人はポルトガル語を、ブラジル人は日本語を意識するような仕掛けも隠され、対決型のモルックやトンネルボールチャレンジでは年齢も何もかもを取っ払っての笑顔がそれぞれのグループにあふれた。特にモルックは大盛り上がりを見せ、対戦チーム同士が大きな声を上げて笑い、喜び、結果に一喜一憂して楽しんでいた。この頃には子どもたちも完全に警戒心もなく選手たちと触れ合い、合間の時間の談笑やサインをねだる姿など、微笑ましい光景も増えていった。特筆したいのはサムエルくんという男の子に“一目惚れ”した青木正宗が、猛烈なかわいがりの後にまるで兄弟のように仲良くなっていたこと。仲睦まじいそのやり取りからは、既にこのプロジェクトの答えが出ている気さえした。

一緒になって遊ぶことほど打ち解けるのに最適なものはない。

最後のブラジルの軽食「コシーニャ」を食べながらの歓談の時間は料理の到着が遅れ、ウォーキングサッカーをしながら待つことになったのだが、そこは男女問わずブラジル人の子どもたちである。そのことがアナウンスされると熱狂的な声を上げ、最終的には走ってボールを追いかけ、選手たちとのフットボールを楽しんでいた。選手たちもボールを前にしては同じ気持ちになるのは当然で、PK戦にもつれこむまでの熱戦を繰り広げ、料理を待つ時間はあっと言う間に過ぎた。日本とブラジルはサッカーという共通言語を使うことで、大いに理解し合えるのだと再認識できる時間だった。

みんなで大喜び。子どもたちのリアクションも素晴らしい!

ところでミッションラリーではそれぞれの競技をクリアするとキーワードの書かれた紙が渡され、計6つの文字を集めるとある言葉が生み出されるという仕掛けが隠されていた。6つの文字とは「J」「U」「N」「T」「O」「S」で、ポルトガル語で「JUNTOS」とは「一緒に」という意味。まさにこのプロジェクトを表す言葉で、「今後もこの『一緒』を増やしていきたい」というスタッフの言葉もあった。最後の挨拶に立った青木は「今日初めてブラジル人の子どもたちと触れ合って、最初はうまく話せなかったけど、終わってみればみんなと仲良くなれたので、またこういう機会をつくって遊べたらと思います。自分たちは9月29日に広島と試合をするので、ぜひ見に来てください」とアピール。クラブも28日の磐田戦にブラジル人キッズたちを招待しており、来週末は名古屋とブラジルが交差する熱い2日間となりそうだ。

「JUNTOSです!」と元気に答えてくれたサユリさん。ダンスのステップもすごかった。

第2回セッションは文字通りの大盛況のうちに終え、子どもたちも選手たちもとても楽しそうに、終わるのが名残惜しそうにスタジアムを後にしていた。サムエルくんにメロメロだった青木だけでなく、各選手が同じグループになった子どもたちととても良い関係性を築いていたのはひしひしと伝わり、彼らにとっても非常に有意義な国際交流の場になったのは間違いない。来月の第3回は「体験」という言葉があり、さらに深い交流の場になることが期待できる。U-18の選手たちの人間性にも大きな影響を与えそうなこの取り組みの、次の展開が楽しみだ。

最後はせっかくなのでとピッチ脇で記念撮影が行われた。

reported by 今井雄一朗

□NEXT PAGE <写真 SDGsアカデミーの様子>

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