赤鯱新報

森壮一朗「1週間、一人ひとりが意識してトレーニングしてきたところが結果として出た」

【U-18レポート】圧倒、忍耐、また圧倒。夏の蓄積を結果に表した名古屋U-18が、再開初戦で快勝を収める。

森コメント用
〇森壮一朗選手

Q:再開初戦の勝利について、まずはいかがでしょうか。

「そうっすね。1週間あった中で対策はしっかりしてきて、相手もロングボールが多いっていうところで、そのセカンドボールだったり、蹴られた時の反応というのはほんと1週間、一人ひとりが意識してトレーニングしてきたところが結果として出たかなっていうのはあって。前半はずっと押し込んだ状態でなかなか点が決まらなかったんですけど、(大西)利都が獲ったPKから(杉浦)駿吾が決めて、そこからやっぱり波に乗れたので。先制点が取れたっていうのは大きかったですし、後半にも2点取れたっていうのも、自分たちの攻撃力の良さかなっていうのは思うんで。でも最後に課題として出るのが守備のところの失点。やっぱり毎試合失点しているんで、ラストワンプレー、そこにどれだけ集中力高めてやっていけるかが後半戦の鍵になると思うんで、そこはしっかりやっていきたいです」

Q:前半はこの夏に成長がすごく出た展開だったのでは。

「中からも外からも行けるようになったっていうのが、自分たちの良さがひとつ出たとこかなって思ってて。(杉浦)駿吾が真ん中にいることでタメも作れますし、そこで密集したら前半なら(池間)叶とか、(伊澤)翔登からもいいクロスも入りますし、ほんと3-4-3の利点をうまく使えた前半だったかなっていうのは思います」

Q:相手の背後、クロスで逆サイドという展開も多く見られました。だいぶ意識していたところですか。

「そうです。やっていく中で、あそこのサイド、特に左のサイドの裏が空いているのはチームの中でも共有できていたし、監督からもそこの指示はあったんで。揺さぶって最後はそこに蹴ることだったり、でもそれだけになりすぎず、ボランチとセンターバックの間に顔を出している人も見ながら、いろいろなパスコースを見ながら、一番ゴールの可能性が高いところを選択するっていうのは、プレー中も意識してやってました」

Q:後半に2点を追いかけて相手が攻めてくる中で、なかなか自分たちのリズムに持っていけなかったところは、どんなことを考えながらやっていましたか。

「相手のプレスのかけ方もどんどん前からっていうので、そこで後半から自分たちもけっこう落ちてきて、背後へのアクションとかで相手を押し込めたらもうちょっと変わったかなと思うんですけど。つなぐことを意識しすぎて、それで食われてっていうのがあって。でもその中でもこの夏に磨き上げてきたゴール前の粘り強い守備っていうのは出たと思いますし、その時間帯に失点しなかったっていうのは、それは自分たちの成長したところかなと思います。次の試合からはああいう時間からできるだけ早く逃れて、追加点を取るっていうのを意識してやっていきたいと思います」

Q:やや弱気になってしまうところもありましたか。

「そうっすね、2点を取ったというのも、ハーフタイム中に『0-0の気持ちでいけ』っていう話はあったんですけど、2点リードしてることでちょっと余裕をもってしまって、その余裕が裏目に出てしまったかなっていうのはあるんで。そこの声がけっていうのも、前半の途中で(青木)正宗が抜けて、キャプテンがいない中で誰がリーダーシップを取っていくかっていうのも、しっかり自分がっていう風になれればいいと思います」

Q:先ほど自分でも言っていましたが、最後の失点が課題ではありましたね。

「そう、失点をなくすこと。攻撃力があるのは自分たちの今年のチームの強みだと思ってるんで。でも失点の数っていうのはチームの課題で、そこは自分がリーダーシップとって、最後の最後まで集中力保って、やっぱり1本があるチームっていうのがプレミアのチームなので。ほんと最後の笛が鳴るまで集中してやっていきたいと思います」

Q:補足的になるのですが、後半入りのところで押し込まれて、そこで安全につなぐことを選んだ中では、前半みたいに左右にフィードを振っても良かったのかなとも思いましたが。

「うーん、けっこう相手はマンツーマン気味で、どんどん前から来てたんで。サイドのウイングバックっていうよりかは、シャドーにつけたかったんです。なんですけど、やっぱりポジショニングとか、シャドーの落ちるタイミングだったり、相手のボランチの締めたポジションもありますし、うまくその縦パスが出せなかったので。そこの縦パスがあれば、ハーフもそこで絞りますし。そうしたらウイングバックも、っていうのが出てくるので。自分たち後ろ3枚だったりがポジショニングをもっとうまくやっていければなと思います」

Q:確かに森選手の選択として、ダイレクトでタイミング的には良い縦パスを出しているけど、人が動いてなかったり、遠かったりで相手に横取りされるようなことが多かったと思います。そこはもうタイミングでいいから出すという感じだったのですか。

「自分は3バックになって、けっこう縦パスへの意識が去年より増えて。やっぱりボールが動いてる最中に前を見ながら、シャドーの位置だったり、ボランチが絞ったらシャドーの今日なら(西森)悠斗だったり脩斗は相手の後ろからパッと出てきてくれるんで。そこの関係性というのは良いものができていますし、だからもう、どんどんつけてこうって、思ってやってました」

Q:それにしても前半は気持ちよくサイドチェンジを入れていましたね。

「そう、やっぱり押し込んでいる状態ではサイドチェンジっていうのは有効になることもあるんですけど。後ろで持っている時には浮き球とかでは、やっぱり相手も速いプレスが来てたんで、そこはちょっと危ないかなとか思いながら後半はやっていて。1本、前で裏返すっていう考えもあったんですけど、やっぱり利都とかもローマ帰りで体力とかもあったので。そういうところもあって、でもそこでの打開策っていうのはもっと早く見つければよかったんですけど。でも(神田)龍とか交代選手が入ってきてからフレッシュになって、そこは良かったので。その時間帯をできるだけ早く作れていればなっていうのは課題点かなと思います」

Q:神田選手が入って、力強く前に運んでくれた。あれがだいぶ楽にしてくれましたよね。

「そうですね。自分ではがせる選手っていうのはほんと強いですし、だからそこで自分たちも押し上げる時間もできました。攻撃の人数もかけられるし、ってなったのは、すごく良かったかなと思います」

reported by 今井雄一朗

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