赤鯱新報

【クラブニュース】南風原町と名古屋グランパスとのキャンプ地包括連携協定締結についてを締結!10周年を迎えた両者のパートナーシップはより強固に、発展的なものへ。

実は記念撮影の準備をしている際、山口素弘GMがはえるんをトロフィーに見立ててリフトしていたので、改めてリクエスト。しっかり応えていただきました!

本日2月1日、沖縄県は南風原町の南風原町役場にて、名古屋グランパスと南風原町との「キャンプ地包括連携協定締結式」が行われ、南風原町からは赤嶺正之町長らが、名古屋からは小西工己社長らが出席。2015年の第1回から数えて今季で10回目となった春季キャンプでの関係性をさらに発展させ、分厚い協力体制を築くことを宣言した。小西社長は「贔屓目なしに日本一のキャンプ地。これからも我々が強くなるために、この南風原でのキャンプは重要なミッション。素晴らしい環境を整えていただいていますし、モトさん? 今年は優勝ですね?」と満面の笑みでこの協定締結を喜んだ。

今回の包括協定は「それぞれが有する人的・物的資源を有効に活用することにより、相互の活動の充実を図るとともに、活力あるまちづくりに寄与する事」が大きな目的で、クラブとしても名古屋市、豊田市、みよし市のホームタウン3市以外との締結は初のこと。また、Jリーグクラブと本拠地都道府県以外のキャンプ地との連携協定締結も全国初の事例ということで、小西社長も意外だという表情をしていた。

この包括連携協定における協力事項は以下の四つ。
・キャンプ地としてのスポーツ施設の環境整備及び優先使用
・教育、人材育成事業の開催
・相互PR事業の開催
・その他、目的を達成するために必要な事項

黄金森公園陸上競技場グラウンドは本拠地練習場の芝管理も務める東洋グリーンによって管理されており、マシンルームも毎年来るたびに新たなトレーニング機器が導入されているほどの充実度を誇る。これらの恵まれた環境を「優先使用」できる権利を得たことはチームにとって非常に大きく、冬季のトレーニングにおける大きなアドバンテージがもたらされることになったと言える。また、教育・人材育成事業や相互㏚事業にかんしてはこれまでの10年でかなりの実績があり、それらをより確実に、充実したものにしていくことが予定されている。南風原町のサッカー育成の観点では、今後名古屋のスクールなどとの交流の機会や場も拡充されていく計画もあり、サッカーの普及活動の面でも貢献していくことを目指す。

㏚活動の一環としては鹿島との開幕戦にてスタジアムに南風原町ブースの設置もあり、さっそく協定締結後の第一歩が踏み出される。締結式の中で小西社長は繰り返し、「名古屋グランパスを“踏み台”にしていただきたい」と発言していた。「我々と南風原町との歴史、そしていただいている御恩を考えると、何か我々としても“踏み台”にしていただきたい。我々のアセットをぜひ使っていただきたい」というように。10年もの長きにわたり、良質の練習環境が用意されていることについての感謝の想いは止まらず、「報いるためには優勝」と何度も山口素弘GMに発破をかけ、会場からの拍手を浴びていた。

小西社長は報道陣からの最後の質問に対し、こう答えている。

「好きなことと出会った人というのはすごく幸せだと思うんです。南風原町の皆さん、すべての人たちに『サッカーだ』と言っていただく必要はないんですけれども、その中のコアのところ。何人かにひとりのお子さんやご家族の方がグランパスのこと、日本代表でも良いです、『サッカーが大好きだ』と人生の中で出会ったひとつのものになればいいなと。そのきっかけが生で見るJ1の選手たちの躍動感であれば。別にサッカーでなくても、スポーツっていいものだなと。無条件の躍動感と楽しさがスポーツにはありますから、一生懸命にやってきて、ここまで来るのだけでも大変だったのに、その人たちが1センチ、1ミリを争っている。そういう姿を見て、何か好きなものに出会える。そういったきっかけになればと思うんです。そのための踏み台として、グランパスを使っていただければ。この包括協定はその大きな礎になるのではないかということで、ぜひそういう観方をして、ドキドキ、ワクワクする“入口”に立っていただければと思います」

10周年を機に、この先の10年へと歩み出した南風原町と名古屋グランパス。両者の今後の取り組みにもぜひ注目してもらいたい。

reported by 今井雄一朗

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