赤鯱新報

【赤鯱短信】もっと見たい、河面旺成の本当の力。技巧派DFの本領発揮が待ち遠しい。

「そうなんですよ、本当、良い感じだったのに」

3月1日の公開練習の際、リハビリを終えて帰る河面旺成に一声かけると、彼はそれでも笑顔で返してくれた。悔しかったはずだ。移籍1年目の昨季は沖縄でのキャンプインを前にした始動直後のトレーニングで筋肉系の負傷に見舞われ、キャンプどころかその後のシーズンをほぼ棒に振った。そこから自分との対話をより深いものとし、今季のプレシーズンはフル稼働で練習を消化していた矢先のケガだったからだ。開幕直前の2月14日、練習中の負傷からまたも背番号24は治療に入った。

だが、河面は軽傷で済ませて帰ってきた。3月6日のトレーニングには部分合流を果たし、9日は対人やゲーム形式含め完全合流。19日の東海学生選抜との練習試合にしっかりフル出場し、「もう全然、大丈夫です」と心底笑えるまでに戻ってきている。今季は3バックの中央や左を務めつつ、持ち前の左足キックの精度やゲームメイク力を誇示してきただけに、昨今のチームの流れには間違いなく乗れる選手だ。5-0で勝った練習試合でもチームを落ち着かせ、攻撃の礎を築くプレーを繰り返し、快勝を下支えした。「練習試合に出たからには」とシビアな目を向ける指揮官にも、先立つものとしてのモチベーションを見せられたはずだ。

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