赤鯱新報

2022プレミアウエスト最終節はG大阪とドロー決着。今季の全日程を終えた名古屋U-18は一つの節目を越え、次なる世代へ。【レポート】

■高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 WEST 第22節
12月4日(日)名古屋グランパスU-18 1-1 ガンバ大阪ユース(13:00KICK OFF/トヨタスポーツセンター)
得点者:41分貴田遼河(名古屋)45分南野遥海(G大阪)
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試合直前には恒例のシャウトがピッチに響き渡った。できるだけたくさんの得点をして勝ち、3位に食い込むのが彼らのラストミッションだ。

昨日12月4日、高円宮杯JFAU-18サッカープレミアリーグWESTの最終節が各地で行われ、G大阪ユースをホームに迎えた名古屋U-18は1ー1の引き分けに終え、最終順位を5位とした。相手は降格圏で何としても勝点3が欲しい状況とあって、モチベーションも気迫も相当なものがあった相手に対し、名古屋U-18は41分に貴田遼河のPKで先制。しかし前半終了間際に追いつかれ、後半は両チーム粘り強く勝点3を狙うタフなゲーム展開へと発展した。

先制点の場面は右サイドからのボールを遠山湧斗がシュートに持ち込んだところから。

こぼれ球を貴田遼河が拾い、さらに仕掛けてDFはたまらずファウル。PKを獲得した。

大喜びの貴田遼河。仲間たちの祝福に満面の笑み。

そして貴田遼河は手を見たことのある形に。「K」だとすると、もしかしてこの日ベンチ入りした負傷空けの神谷悠介のためのセレブレーションだったか。

相手とのマッチアップで後手を踏んでいた名古屋U-18は守備の考え方を整理し、後半はより積極的に、恐れず前に出て行くことを選択。粘る相手守備陣の前に勝ち越し点こそ奪えなかったが、「オールタイム・オールコート・アクション・プレス」という自分たちらしさを出せるようになったことで観客を沸かせるプレーは増え、終盤には何度も決定機を生んでは勝点3に肉薄した。試合終了間際には負傷欠場が続いていた神谷悠介もピッチに立ち、3年生の気迫もピークに。試合はそのままドロー決着も、キャプテンの西凛誓が「勝ちたかったけど、自信だったり、次につながるような試合内容だったと思う」と言えるだけのものは見せられたのではないか。

試合後は多くのものを噛みしめながらのクールダウン、締めの円陣、サポーターたちとの交流などシーズン終了、3年生の一区切りという優しい雰囲気が第2グラウンドを包み、声出しができないサポーターに代わって選手たちが「風」のチャントを熱唱する微笑ましい一幕も。13名の3年生はみな大学でのサッカー継続だけでなく、「戻ってきます」という力強い言葉を残してくれた。古賀聡監督の「次のステージ奪取はもう始まっている」という激励は新たな舞台に挑む3年生にも、来季の中心となっていくべき2年生、1年生たちにも向けられていたはず。一つの終わりは次の始まりの合図でもある。名古屋U-18の2022年は大団円とはいかなかったかもしれないが、しっかりとした足跡をまたひとつ残したに違いない。

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