赤鯱新報

【赤鯱短信】サッカーの匠・レオ シルバ。味方になって初めて気づく、その技巧の数々。

まだまだ力不足だなと思うのは、同じ選手でも相手として見た時と、名古屋の選手として見た時にずいぶんと印象が変わって見えることが本当に多い。誰の目にも明らかな特徴はもちろんわかっていても、その能力ですら「こんなに深みがあったのか」と思ったり、「こんなこともできるのか」と思ったり。自分の中での代表例は田中マルクス闘莉王で、闘争心と得点力、空中戦の強さあたりを特徴として捉えていたら、こんなにも試合を支配できる選手なのかと毎試合感心させられるばかりだった。

そういったことは毎年起きる。新加入選手を見ていくうちに、そして新人や若手の成長を見ていくうちに。今季もその種の発見は多かったが、惚れ惚れしたのはやはりレオ シルバの巧みさだ。本当にこの選手はサッカーが上手いと思った。新潟時代はボール奪取の名手で、4~5人を相手に一人でカウンターを止めたプレーは語り草、それが鹿島に渡ってより総合的なMFとしての印象が強まり、名古屋でもゲームメイクの才を頼られ加入に至っている。2016年に背番号8まで決まっていたという話も今となっては懐かしい。余談はともかく、レオのクオリティには見るたびにため息が漏れる1年間でもあった。

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