赤鯱新報

【名古屋を見つめる冷静な視点:増川新報】第9回後編:鹿島戦の良さは、相手との相性も見逃せず。

2022年も増川隆洋さんに、名古屋を見つめる別視点をご提供いただけることになった。聞けば聞くほどJリーグをしっかり見ているな…と感じる名古屋OBにしてレジェンドの一人に、今季も多くのことを学ばせてもらおうと思う。6月については月末にあった二つのビッグゲームに焦点を当てつつ、シーズンを折り返したチームについて多角的に議論をすることに。守備の問題、ストライカーについて、いま抱える長所と短所などなど。試合における細かな事象についても掘り下げてみたので、ぜひともご覧ください。

増川新報第9回・後編:鹿島戦の良さは、相手との相性も見逃せず。

Q:ではここからは鹿島戦に話をスライドしていきます。浦和戦の反省を生かして戦うべき試合で、相当にファイトする、そして堅い試合にはなったという印象もありますが。
「でもシュートは多かった。どっちもけっこうドシッと構えて相手を引き込むような形は多かったから、ゴール前のシーンは多かったと思う。鹿島はそんなに前からプレッシャーに行くタイプのチームでもないし、どっしり、一本入れてきても、そこからやるよ、という感じの待ち構えているスタイル。そういうところからも名古屋からすればボールは運びやすかっただろうし、人の動き出す時間も作れていたからね。試合として右サイドなら稲垣くんが、左なら啓矢が出てきて、という形で相手の裏のスペースを引っ張って、下げておきながらそこに入っていくみたいなところに工夫も見えていた。そういう意味ではチャンスも多かった。ゴール前のシーンも多かったし、森下くんが最初に二人かわしてシュートを打ち込んで決定機を作ったり。クロスも2~3本いいのを上げていたし。そこに対する崩しに人数をかけるというのもできていたから、浦和戦に比べたら良くなったなというところ。それは相手のプレースタイルの違いでもあるのかなと思ったりしてね」

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