赤鯱新報

【名古屋vs横浜FM】レビュー:耐えてしのいで前に出て。タフゲームを経て噛みしめる、名古屋の分厚い勝つ力。

■明治安田生命J1リーグ 第29節
9月18日(土)名古屋 2-1 横浜FM(19:01KICK OFF/豊田ス/9,953人)
得点者:12’中谷進之介(名古屋)46’シュヴィルツォク(名古屋)72’杉本健勇(横浜FM)
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思えば昨年のホームゲームでもそうだったが、横浜FMと双方ともに良い状態で相対すると、試合は激しく意地と身体をぶつけ合うものになる。それは相手がインテンシティとスピード、攻守の切り替えの速さをデュエルの中で表現してくるからであり、プレーの強度と耐え抜く力が名古屋の本質にあるからだろうとは思う。闘って支配し攻めるチームと、闘って守り、殴り返すチームと。そのせめぎ合いはそれぞれが目指す勝ち方へのアプローチとして迷いがなく、だからこそ最小単位の攻防であるボール際に火花が散る。「敵陣でほとんどボールを握って支配した内容で試合ができた」とマスカット監督は胸を張り、フィッカデンティ監督は「ミスで終わってしまう可能性がある試合で最後まで集中してプレーして、最後までやりきって、守りきって、勝った」と称えた。何かが劣っていたから横浜FMが負けたわけではないが、スタイルを貫いて勝利を手にしたのは名古屋だ。そのわずかながらも大きな違いを、自分たちの方に引き寄せたことに価値がある。

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