【赤鯱探訪】津田知宏編①「サッカー中心になったら点が取れなくなった。難しいものです」
赤鯱探訪 第5回 FCマルヤス岡崎 津田知宏 (2005～2010 名古屋グランパス在籍)
また一人、懐かしい顔が愛知県に帰ってきた。豪快なキャラクターと高精度のシュートテクニック、そして名人クラスのリフティング。名古屋グランパスの育成組織出身としても貴重な存在だったストライカーは今季、Jリーグでの旅路をひとまず終え、JFLの舞台へと足を踏み入れたわけである。“親元”を離れて徳島、横浜、長野と渡り歩き、次なる挑戦の地は岡崎になった。プロ社会人混成の特殊な環境下で、津田知宏は15年のプロ生活で培ってきた経験すべてをチームのために、そして自分のために使っていく心積もりを固めている。偉大なるレジェンドとの出会いをはじめ、「人に恵まれた」と語るベテランは、まだまだ旺盛な得点欲を胸にシーズンに備えている。
「サッカー中心になったら点が取れなくなった。難しいものです」
Q:本当に久しぶりですね。まずは名古屋を離れてから、という部分から聞き始めることにしているんですが。
「だいぶ長いですね。2010年に期限付きで徳島に移籍して、徳島にはそのまま6年間、横浜FCに2年、長野に2年、で今なんですが、横浜FCと長野は2年ずつだったので、そこまで求められる存在になることができなかったなと感じています。数字に出るポジションですし、その意味では横浜FCと長野には申し訳ないですが、自分のピークを出せなかった。そう思う一方で、横浜FCと長野で経験させてもらったことで、僕は今まだサッカーがしたいと思えてもいるんです。ピークは過ぎているかもしれないけど、そこからどういう過ごし方をすればゴールが取れるのかという部分は持っていますし、昔は身体でサッカーしていましたけど、今はだいぶ頭でサッカーできるようになってきましたから。そういうものを経て、今の自分になっていますね」
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