赤鯱新報

【特別インタビュー】東海学園大サッカー部監督:安原成泰「僕はサッカーの研究者。選手たちのスケールを大きくすることしか考えていません」第3回

榎本大輝、渡邉柊斗、児玉駿斗。昨年末から立て続けに名古屋への加入内定が発表された東海学園大サッカー部の選手たちには驚かされてばかりだ。榎本と児玉は既にリーグ戦でのスタメンデビューも果たしており、渡邊もタイキャンプで負傷してしまったが練習参加の際には素晴らしい動きで鮮烈な印象を我々に与えてくれている。となれば、彼らが育った東海学園大サッカー部への興味が俄然湧いてくるというもので、今回はグランパスOBでもある安原成泰監督への特別インタビューを3日連続でお届けする。安原監督自身のこと、その指導哲学、そして3選手たちについて。独特の感性と言葉で彩られた興味深い話の数々を、余すことなく楽しんでほしい。

第2回はこちら

第3回「風間さんは僕らが追いかける素敵な人」

Q:スキルはかなり高いレベルにありつつも、伸びしろが大きい選手が東海学園大では育つわけですね。
「そうですそうです。だからボール中毒者は来てくださいと、僕はそれしか言っていないので。そうやって中央学院のようなずっと勝負させてもらえているチーム、許してもらいながら勝負をたくさんやってきた子たちを、ストリートサッカーにつなげていくんですけどね。そういう選手ではない子たちもたくさんいますが、僕はベースはスキル、評価はそこだけなので。評価と言うと失礼かもしれないね、ボールに対してポジションをとるとか、動けるとか。そういう子に関してそう考えています。7点、8点取っている試合で足がつっているのはウチとか。そんな感覚ですよ。そういうチームをずっと目指したいので、その中であの3人のような選手が出てきてくれるといいんですけど、本物を見せないとダメなんですよ。スケールを大きくするには、本物に接しないとやっぱりダメで。今の子たちってファーストフードばかり食べているから、本物の料理を知らない。それに大人は嘘をつきますから、子どもたちには『この人が嘘をついているのか本当なのか』を見抜けるようになってほしい。サッカーも同じだからです。みんなトラップ、罠を仕掛けるじゃないですか。それを見抜ける人間にならないと。そういう意味では榎本や柊斗はそういうのを持っているんですよ。児玉は天然だからまだやっちゃいけないことを平気でやっちゃいますけど、榎本や柊斗は上手いです」

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