赤鯱新報

【神戸vs名古屋】プレビュー:前半戦の分岐点になり得る闘い。アップグレードを続けるチームは、次なる一歩に確信を持てるか。

■明治安田生命J1リーグ第9節
4月21日(土)神戸vs名古屋(16:00KICK OFF/ノエスタ)
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前半戦のターニングポイントである。少し大げさな言い方になるかもしれないが、リーグ中断までの残り8試合をポジティブに戦い抜くために、この神戸戦が持つ意味合いは望外に大きくなる気がする。もちろん、多くのタレントを擁する難敵であることだけがその理由ではない。それよりは相手の特徴と、“今”というタイミングにおいてそう思えてくるのである。

つい一昨日のことだが、名古屋はルヴァンカップで1ヵ月半ぶりの公式戦での勝利を挙げた。しかもそれまでの公式戦11試合を負けなし、わずか3失点に抑え込んでいた絶好調の広島を相手にである。カップ戦でターンオーバーしてきた部分はエクスキューズとして存在するものの、それでも図抜けた強さを見せつけてきた強敵に対し、名古屋は素晴らしい戦いを展開し、逆転勝利を収めた。先制点を奪われる悪癖をのぞかせながらも粘り強く守り、追加点を許さずペースを奪還。そして「時と場合によっては普段やっていないプレーをすることも必要」とシャビエルが評したロングフィードの活用を足掛かりに、後半の2得点につなげている。縦に速い攻撃手段は決して“禁じ手”ではなかったが、それでも他チームに比べて少なかったのが風間八宏監督率いる名古屋である。いまだ構築途中のチームにはどこか「まずはスタイル重視」ともいうべき空気が流れ、それゆえ相手の術中にはまりやすいという落とし穴も確かに存在していた。それが、変わったのである。フラットな目で見ればそれほどのトピックスではないのかもしれない。だが現在の名古屋にとってこれは小さくない変化だった。

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