赤鯱新報

【赤鯱新報2017新春特別企画】「風間のトリセツ」第1回:どの年代でも鳥かごは選手を上手くする

いよいよ正式に発表となった名古屋グランパスの風間八宏新監督就任。川崎での5年間で独特のスタイルを構築してきた鬼才が来るとあっては、不安よりも期待感の方が上回ってしまうのは仕方のないことだ。だが、味方になって初めてわかるということは世の中には往々にしてあること。対戦相手としての印象と、仲間の印象ではやはり大きくその様相は異なってくるものだ。
そこで、同じ「タグマ!」で「川崎フットボールアディクト」を主宰しているライターの江藤高志氏に協力を仰ぎ、風間八宏監督について根掘り葉掘り聞いてみた。さながら取扱説明書の趣なので、名付けて「風間のトリセツ」。もちろんこれが新監督のすべてではないが、参考程度、あるいは軽い読み物として、ぜひご覧ください。

今井(以下、今)「まず確かめたいのが、僕らが想像する『風間監督のサッカー』と実際に見てきた方の感想との違いなのですが。ポゼッション、攻撃重視、といったイメージがまずは浮かびますね」

江藤(以下、江)「そうですね。でも、サッカー用語を使う時にはちょっと注意が必要かもしれません。“ポゼッションサッカー”と簡単に表現すると『そうではないんだよね』という感じになるかと。つまりボールを保持したいからパスを回しているのではない、ということ。パスを回すのは、点を取りたいからで『ポゼッション』と表現してしまうとそれを読んだ選手たちが言葉に引きずられてしまいかねないですから」

今「なるほど。風間監督ご本人としては、サッカー用語をよく使う監督さんですか?」

江「あまり使わないです。ただ、自分で完成させた言葉についてはよく口にされていました。『矢印を出させない』とか『止めて、蹴るを大事にする』などは言いますが、ありきたりで“既製品”のサッカー用語は使わないことが多いと思います」

今「今まで見聞きしたことから思い出すのは、就任した一番最初は攻撃のことばかりで守備の練習をしないというのがありました。これは本当ですか?」

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