赤鯱新報

【小川佳純連載】小川佳純ラストインタビュー②「やっぱりトゥさんとナラさんの影響は大きいですね」


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今回はインタビュー形式で【小川佳純連載】「Keep on Keeping on」の最終回を3回に渡ってお届けします。
①小川佳純ラストインタビュー①サッカーは、判断とミスのスポーツだから
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Q:うまく試合に出られなかった時期もあったわけですが、その時に立ち返る場所というのはどんなものだったのですか?

自分の悪い時は足元ばかりのプレーになって、別に得意にしていないのに、無理にゲームを作ろうとしたりとか、組み立てのところに無理やり入っていって、後ろ向きのミスが増えるんですよね。横パスやバックパスのミスも増えて、という感じになってしまう。流れの中ではもちろんそれをやらなきゃいけない時もあるから、やったりもするわけですけど、そこでのミスでうまくいかなくなる。そういう時には自分はまず球離れを速くして、動く。裏に走ってから引いてくる、そしてまた走るとか、そういう動きを止めないということを意識するようにしていました。動きながらプレーするというか、動きを止めてプレーするのが自分の中では一番良くないから。動く、ということをもう1回やるようにして、自分の中での良いプレーを出していくことで、取り戻していくような感じでした。今はもう、それを試合中にも意識できるようにはなったんですよ。今年も去年も、ボランチとかをやったりすることがあって、真ん中で止まってゲームを作ったりする役割の時にも、パスミスが多かったり、リズムが出ない時には、とにかく動いて出して前に走るとか、そういうことで自分の悪いリズムを良くして、無理にうまいことやろうとしない。球離れを速くして動いて、ということをミスの直後にやるようにしているので。けっこう昔は1回のミスで「うわっ!」ってなってたから、それを引きずってそのままプレーしちゃう、結果、「あの試合はパフォーマンスが良くなかった」ということにもなっていたし。今は毎回のミスのたびに「こうじゃないな」と思える余裕は出てきています。

■やっぱりトゥさんとナラさんの影響は大きいですね。

Q:このクラブで10年もやっていると、多くのビッグネームやすごい選手たちとのプレー経験もありますね。影響を受けた選手も多いのでは?

やっぱりトゥさんとナラさんの影響は大きいですね。ナラさんはGKだから直接ではないけど、トゥさんに怒られてたイメージはメチャメチャありますね(苦笑)。もちろんプライベートでも仲良くしていたこともあるけど、影響もそうだし印象、インパクトは強かったです。いろいろ学んだこともあります。あの人は、こう…間違ったことを、明らかに違うと思うことを、先輩やコーチ、社長、何でもいいんですけど、間違ったことを言った人が誰であれ、間違ったことを言うことも良くないけど、言われたことが間違っているってわかっていてそれをやる人はもっと悪いと考える人なんですよ。それをオレはすごく覚えていて。

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