赤鯱新報

【高木義成通信員の岐阜通信】第5回:背番号21に秘められた、男たちの物語

今回はちょっと真面目に語ってしまおうと思う。岐阜でつけることになった背番号、21番のお話です。

自分がプロになったヴェルディに入団した時、背番号はいきなり1をもらえた。ただそれは菊池新吉さんが期限付きで川崎Fに行ったから、空いた番号でというだけだったんだけど。でも新人でいきなり1番なんて重いからと、松ちゃん(松浦紀典さん)が練習着の番号は31番にしてくれた、なんてこともあったんだけど。マジ嫌だったからさ、背番号1なんてさ。「義成、練習着は31番ね」って言ってくれて、本当に助かった。

2年目になると新吉さんが戻ってきて、12番になったんだったかな。その年も試合には出られなかったんだけど、シーズンオフに新吉さんと本並健二さんがダブルで引退したんだよね。その頃、オレは新吉さん以上に本並さんのことをすごく尊敬していたから、「本並さん、21番つけていいですか?」って聞いたわけ。そうしたら本並さんも「まあ、貸しといたるわ」と。そんな具合でヴェルディで背番号21を着けることになったわけ。オレもしばらくはヴェルディにいると思っていたから、「じゃあ本並さんよりも長く現役を続けたら、オレの番号ってことでいいですか?」みたいな話をしてね。本並さんが憶えているかはわからないけど、それでヴェルディではずっと21番をつけてたってわけ。

名古屋に来た時には50番を着けたんだけど、その時にも松ちゃんと「背番号どうする?」って話はしたよね。

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