赤鯱新報

【高木義成通信員の岐阜通信】第1回:岐阜で戦うということ。

オレさ、岐阜のチームメイトに言ったんだ。「この環境にいなきゃプロでいられない選手だから、ここにいるんだぞ」って。洗濯するのがもし嫌なら、頑張って成り上がればいいこと。オレは逆だから、自らここに飛び込んできたから、何でも楽しんでやろうと思っている。開拓みたいなものだよ(笑)。足りないものは自分で何とかしてみようって。それがチームのためになったりもするからね。この状況を見て思うのは、もしかしたら、営業スタッフの中にも営業の仕方、特に選手をどう使っていいかがわからない人がいるのかもしれないなってこと。これ、伸びしろがすごくあるんじゃないかって思える。

グランパスぐらいの大きなクラブになるとスタッフの中でも上司に伺いを立ててから営業に行く、みたいな手順が必要かもしれないけど、こっちは飛び込みで良いと思う。「FC岐阜です!応援してください!選手にコインランドリーを使わせてもらえませんか?」でも良いと思うんだ。だからオレね、キャンプも終わったことだし営業のスタッフと話してみようと思ってる。やっぱりさ、この環境にあるストレスを自分で取り除けるんだったらさ、それがサッカーの質にも影響してくるからさ。

これは笑い話だけど、ラモスさんが言うんだよ。「アナタたち、たまにはいいもの食べなさいよ!パスタとか、ピザとか!」って(笑)。いや、もちろん普段から食べているんだけど、お金がないクラブだってことを監督も理解しているから、そういうイメージになっちゃってるんだと思う。ジョークかもしれないけど。まあ、確かにJ3に落ちなくて済んだクラブという部分は確かにある。今年はプレーオフを目指して、J1昇格を目指すって目標を立てているけど、まだまだやらなければいけないことがたくさんあるってことは監督も選手もクラブもわかっている。夢見心地でやっていないし、むしろ現実といつも直面している。J3降格があるから、失うものがないわけでもない。

だから、今オレたちがやらないといけないことは、どうやって岐阜県民を巻き込むかってことでもある。盛り上がってくれたら、ものすごく良い感じになると思うんだよね。そうしたらあとはオレたちがピッチでやるだけってことになる。まあ、ほんと180度別世界だよ、グランパスとは。これからまずは1年、自分の修行だと思って、いろいろ頑張っていきます!

体にバネをつけ、スプリントのトレーニングに精を出す。沖縄キャンプでは負傷してしまい、復帰は開幕後とも言われるが、本人は「焦らず無理して頑張る!」と早期復帰に意欲を見せている。

reported by 今井雄一朗

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