赤鯱新報

【名古屋vsG大阪】レビュー:120分の激闘も実らず、PK戦で惜しくも敗退。しかし闘う姿勢と今後への大きな可能性を、名古屋は見せてくれた。

■2015Jリーグヤマザキナビスコカップ 準々決勝第1戦
9月6日(日) 名古屋2-2(PK9-10)G大阪(19:34KICK OFF/パロ瑞穂/8,064人)
得点者:7’野田隆之介(名古屋)41’阿部浩之(G大阪)94’岩下敬輔(G大阪)105’田中マルクス闘莉王(名古屋)
公式記録(名古屋公式)
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120分で決着がつかなかった勝負はスコアの上では2-2のドロー。PK戦とは勝者を決めるためだけに存在するルールであり、120分に詰め込まれた熱戦を否定するものではない。だが、だからこそにPK戦での敗退は悔しさが募り、敗者の気持ちをやるせなくさせる。

アウェイでの1-1というスコアはホームの名古屋にとってはやや有利に働く条件ではあったが、失点した途端に難しい状況に置かれるという二面性を持っていた。1-1では延長戦に持ち込まれてしまい、2-2以上では負けてしまう。それゆえに西野朗監督は「決着をつける試合をする」とあくまで勝利にフォーカスするよう選手にも指示。「0-0は狙えない」という共通意識をもって臨む一戦にチームの一体感は高まる一方だった。

この日のメンバー構成も、その戦闘意欲をかき立てるに十分な18人を西野朗監督は選んできた。フォーメーションは4日前と同じ3-5-2ながら、試合前々日までランニングしかこなせなかった田中マルクス闘莉王が強行出場を果たし、1戦目で電撃復帰し得点まで決めた野田隆之介が今度は初スタメン。さらにはベンチには5か月ぶりの戦線復帰となる田口泰士が入るなど、三者三様のモチベーションがチームを鼓舞するような陣容で、G大阪との決着戦に挑んだ。

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