赤鯱新報

【浦和vs名古屋】レビュー:二兎を追う者は一兎をも得ず。3バックの修復とノヴァコヴィッチの活用法、一挙両得を狙う戦いが裏目出て、浦和に完敗した。(2235文字)

■2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ第7節
4月25日(土)浦和 2-1 名古屋(17:04KICK OFF/埼玉/29,803人)
得点者:39′ 関根貴大(浦和)、52′ 武藤雄樹(浦和)、90+3′ 田中輝希(名古屋)
※公式記録・西野監督のコメントはこちら(名古屋公式)
※今回はVTRを見てのレビューです。
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無敗の首位に戦いを挑むには、欲を張り過ぎたのか。リーグ2連勝の最中で見せた新たな強みを、まったく見せることができないままに90分間が過ぎていた。広島を相手に完勝を収めた名古屋は、より洗練されたスタイルを操る浦和に完敗を喫した。

様々な思惑が、ことごとく裏目に出た試合だった。本多勇喜が負傷欠場となり、代わって3バックの左には牟田雄祐が起用されたが、ただでさえ苦手とする3バックでしかも左とあらば、そこに多くの期待はできないはずだった。ダニルソン起用の予想もされたポジションだったが、ボランチに残したということは中盤守備の強度を優先したということ。しかし広島戦で奏功した10人のマッチアップは、阿部勇樹と柏木陽介の2ボランチが低めのポジションを採ったことでハマらなかった。通常ならば2シャドーが目の前のマーカーとして対応すればよいところだが、小川佳純と川又堅碁はそれぞれ森脇良太と槙野智章のケアを命じられており、結果的に相手のゲームメイカーたちに自由を与えてしまった。それを他のポジションがカバーすれば、マークを外した選手にボールが渡り、次々と、そして易々と名古屋の守備組織は切り裂かれていった。

(残り 1759文字/全文: 2418文字)

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